勃起の知識について

勃起(ぼっき)とは、にわかに勢いよく起き上がることをいい、ほとんどの場合、哺乳類のオスが性的興奮した際に陰茎が太く長く硬くなり上を向く現象を指す。英語では、この状態の陰茎をファルスと呼び、ペニスと区別する。日本語の俗語のでは「立つ」「ぴんぴんになる」その他と表現されることもある。以下、ヒトの陰茎の勃起を中心に述べる。

陰茎は通常状態では柔軟で、男性の股間に懸下しているが、勃起状態で太く長く硬くなることで、性行為の時に女性器に挿入することが可能となる。常に不十分な勃起状態にしかならないのを勃起不全(旧称インポテンツ)と言い、性行為が不能となるため治療が必要である。

ヒトの勃起は、陰茎内部の海綿体に血液が溜まり、血液を排出する静脈が調節され、内部の圧力が上昇することによって支えられる。人間の勃起は、陰茎内圧の上昇によって行われるため、当然伸縮性のある陰茎は内圧の高まりに拠って非勃起時よりも太くなる。普段の血圧では内部構造の関係で鬱血しないようになっている。動物によっては陰茎骨という骨があり、この骨が筋肉の働きに拠って陰茎を伸ばすものもある。

クジラなどの海洋哺乳類では、普段陰茎は皮下にS字状にしまいこまれた状態で埋没しており、性交時にはこの陰茎骨が陰茎を突き出させるのである。勃起は血液がたまることで起こることを最初に発見したのは、「モナリザ」で有名なダビンチだということを知っていましたか?しかし、ダビンチの時代の医学では詳しい仕組みまでは分かりませんでした。現代では、勃起は脳と脊髄の完全な支配下に置かれていることが分かっています。勃起の時働くのは副交感神経、勃起を押さえるのは交感神経です。

 
[PR]動画